「売萌ビジネス」中国のペット産業、関連法規は空白

【1月8日 東方新報】生活水準が向上するにつれ、中国でもペットを飼うことが流行している。以前は、インターネット上で単にかわいらしさや面白さが取り上げられる程度だったが、今や「売萌産業」と呼ばれ、可愛らしさを売るビジネスともなった。今や空前の大ブームに沸いているが、悪質業者などを取り締まる関連法規は空白状態だ。一方で、ペットを飼う人たちはますます愛情を深め、過保護になっている。

■ペット産業は空前のブーム

 有寵(Yourpet)集団傘下の研究院、中国ペット産業連盟(Chinese Pet Products Association)などが共同で発表した「2016年中国ペット産業白書」によると、2016年の中国ペット産業市場全体の消費規模は1220億元(約2兆1054億円)。年平均20%で成長し、20年までには2000億元(約3兆4512億円)まで達する見込みで、空前のブームを迎えている。

「業界は長らく静かだったが、今年から動きが活発になっている」。多くのペットショップのオーナーが、取材に対しこう語った。重慶市(Chongqin)ではペットショップが増え続け、店舗に資金を融資する投資者もいる。中国ペット市場は、十分にその「将来性」が見込めるだろう。

■「心のよりどころ」が市場をけん引

 重慶市大渡口(Dadukou)区にあるペットショップ店員によると、幅広い世代が動物を飼っており、種類は犬や猫、金魚などさまざまだ。都市部を中心とする高齢化や少子化、晩婚化などによる現象によって孤独を感じる人たちは、ペットに心のよりどころを求め、喜んでお金を払う意思が強まる。ペットはもはや、「自分の家族」なのだ。またペットを育てるための消費習慣もついてしまっている。産業の急速な拡大には、こうした背景がある。

※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。

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